この記事では、介護施設の転職方法|あなたに合った働きやすい施設の探し方について解説します。
介護施設への転職を考えているけど、どの施設が良いのかってなかなか分からないですよね。
友人でも勤めていれば良いですが、あなた一人で情報を集めるのはとても難しいです。
この記事を読めば、あなたに合った介護施設に転職するための情報が得られます。
- あなたに合った介護施設への転職方法
- やりがいを感じる介護施設とは
- 未経験でも転職できるか
- 男性は採用されにくい?
- 転職失敗談
- 働きやすい施設への転職手順
特養と老健に限定です。有料老人ホームやサ高住などは含みません。
結論から言いますと、おすすめはユニットリーダー実地研修施設を選ぶことです。
厳しい審査を受けた施設しか選ばれず、全国に14,000以上ある介護施設のうち、わずか100ヶ所ほどしかユニットリーダー実地研修施設に認定されていません。
転職に失敗したくない介護職さんは、最後までご覧ください。
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介護施設への転職方法
ここでは、あなたに合った介護施設への転職方法を紹介します。
ユニットリーダー実地研修施設を選ぶ
働きやすい施設を探すポイントとしては、ユニットリーダー実地研修施設を選ぶこと。
理由①厳しい審査を合格している
ユニットリーダー実地研修施設の選定基準としては、以下の4つをすべて満たすこととなっています。
- ユニットケア実施後3年以上経過している
- ユニットケア施設管理者研修修了者及びユニットリーダー研修修了者が2名以上勤務している
- 厚生労働省が定めるユニットリーダー研修実地研修施設施設選定調査票の自己評価及び推進センターが実施する現地における調査の調査結果が総点の7割以上である
- 推進センター内に設置されているユニットリーダー研修実地研修施設選定委員会が、実地研修施設として適切であると認めた施設である
また、めちゃめちゃ厳しいチェック項目をクリアしなければいけません。
ほかにも応募条件があり、とにかく選ばれるのが大変なんです。
ユニットリーダー実地研修施設については、こちらの記事で詳しく解説しているのでご覧ください。
理由②職員がしっかり教育されている
ここでは、ユニットリーダー実地研修施設の職員について紹介します。
酷い施設だと、職員間まったく会話をしないところもありますよね?
利用者さんの申し送りすら、きちんと行われないような状況。
それでは良い介護はできないし、そんな職場にいたら長続きなんて絶対しません。
ユニットリーダー実地研修施設では、職員の教育にも力を入れています。
なので、職員一人ひとりが根拠に基づくケアができる力量を持っています。
考え方や介助方法がしっかりしているから、一緒に仕事をしていて楽しいんですよね。
無気力な職員と一緒に働くことほど、エネルギーを奪われることってないですよね。
理由③生活感ある環境
先ほどご覧いただいたように、ユニットリーダー実地研修施設に認定されるには厳しい審査項目に合格しなければいけません。
その中には施設内の環境の項目もあって、厳しく規定されています。
こんなところまで気を使っている介護施設ってどれぐらいあるんでしょう?
こういった項目が実践されているから、利用者さんも家族も、もちろん職員も過ごしやすい環境が作られているんですね。
転職エージェントを活用する
そうは言っても、近くにユニットリーダー実地研修施設がないという方もいるでしょう。
また全国に100施設しかないので、そもそも募集人数が限られているということもあります。
なのでそういった方は、転職エージェントを活用することをおすすめします。
あなた一人で転職活動を行うことは、情報集めが大変ですよね?
どの施設が良くて、あなたのニーズに答えてくれるか分からないですよね。
ハローワークと大きく違うところは、担当者がつくということ。
ハローワークで転職活動をする時は、基本的にあなた一人で行動しなければいけません。
- 求人情報を検索
- 職場を照会してもらう
- 職場に連絡する
- 履歴書を書く
- 面接を受ける
転職エージェントによっては、履歴書の書き方や面接を受ける際の注意点などもサポートしてくれます。
転職エージェントの使い方については、こちらの記事で詳しく解説しているのでご覧ください。
やりがいを感じる介護施設とは
ここでは、やりがいを感じる介護施設について解説します。
コミュニケーションが良くとれている
介護労働安定センターの調査によると、介護職を辞める理由で多いのが職員間の人間関係です。
ユニットリーダー実地研修施設であれば、そういった心配はありません。
職員同士よくコミュニケーションがとれているので、やるべきケアが繋がっていきます。
結果的に、利用者さんにとって良い影響をもたらしますよね。
あと、看護師さんが上で介護職が下といった図式もないので働きやすいです。
根拠に基づくケア
- 看護師さんがやれって言ったから
- 担当者会議でそう決まったから
- リーダーに言われたから
そんな理由でケアをしていても楽しくないですよね?
実地研修施設では、根拠に基づくケアが行われます。
そんな感じで、どうして?の根拠がきちんと示されています。
実地研修施設では24時間シートの活用が義務付けられています。
利用者一人ひとりの24時間の生活の流れが見て取れるので、この人は朝9時に起床して、食後にトイレへ行くといった生活リズムが一目で理解できるのが特徴です。
なんだか分からないけど言われたからやってる感がないので、主体的に働くという意識を持てるんですよね。
働いていて楽しいと感じる
仕事する上で一番大切なのは、あなたが働いていて楽しいかどうかですよね。
もちろん仕事なので大変なことはあります。
だけど職場に行くのが辛くなってしまうと、精神的に病んでしまいますよね。
実地研修施設は先ほども紹介したように、職員間のコミュニケーションがよくとれています。
だから職場に行くのが辛いといったことが起こりにくくなります。
未経験でも転職できるか
ここまでユニットリーダー実地研修施設について紹介してきましたが、心配のある方もいるのではないでしょうか。
介護職未経験でも働けるかということ。
職場による
ユニットリーダー実地研修施設は、全国に約100ヶ所(推進センターと推進協合わせて)。
全国の特養だけでも約9,700箇所ありますから(H29年)、割合としては1%を切るぐらい。なので募集人数は限られています。
しかし最近はコロナの影響もあって、介護職を辞めていく人がいるのも事実。人手が足りない施設があるのも確かです。
介護職未経験でも働けるかどうかはその施設にもよるので、まずは問い合わせてみることをおすすめします。
その時にただ働きたいですというだけではなく、資格を取っておいてアピールすることも有効です。
もしあなたが年齢のことで悩んでいるなら、「60歳過ぎた介護職っている?介護を未経験でもできる仕事3選」で詳しく解説しているのでご覧ください。
募集人数は限られている
全国に約100ヶ所しかない実地研修施設ですから、当然募集人数は限られています。
でも働く価値のある職場であることは確かです。
今すぐ募集があるかと言えば、ないかもしれません。
それぐらいの余裕を持っておけば、希望する施設に転職できる可能性は増えますよね。
チャンスを見逃さない
実地研修施設の中には、滅多に求人募集を出さないところもあります。
チャンスを活かすためにも、やはり転職するまでに余裕をもっておきましょう。
次のチャンスを逃したら、一年後までチャンスはないかもしれませんから。
未経験でも働けるか悩んでいる方は、「介護の転職|未経験者が採用される5つのポイント」で詳しく解説しているのでご覧ください。
介護職男性は採用されない?
もう一つはあなたが男性なら、そもそも採用されないのではという心配があるかもしれません。
しかし、男性だから採用されないということはないので安心してください。
介護職に性別は関係ない
あなたが男性なら、採用されないのではと心配していませんか?
ただ40歳や50歳で介護の経験がないのに転職するとなると、施設の採用側もどうしてだろう?と疑問を持つことはあり得ますよね。
なので以下のようなことをきちんと自分の言葉で説明できるようにしておくと良いです。
人手不足の施設では、働きたいという人は喉から手が出るほど欲しい人財です。
しかしどこの馬の骨とも分からぬ人を採用して、あとあと困ったとはなりたくないのが本音なのです。
またユニットリーダー実地研修施設であることを言及して、御社の充実した教育環境で一から介護を学びたいと思いましたなどアピールすることも大切です。
あなたがなぜ介護の仕事をやりたいか、自分の言葉で伝えられるようにしておいてください。
介護の資格を取って意欲をアピールすることも大切です。
男性介護職員が採用されないか悩んでいるなら、「介護職の男性は採用されない?経験談から実情を徹底解説」で詳しく解説しているのでご覧ください。
介護の転職に失敗した体験談
皆さんはこうならないよう、この記事で紹介しているようなきちんとした手順を踏んで下さいね。
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転職失敗エピソード
ちょうど社会福祉士に合格したところで、ステップアップの意味で転職することにしました。福祉人材センターを利用しています。
失敗した点としては2つです。
福祉人材センターが提示する求人で条件の良いものがあれば、その中から選ぼうと考えていました。
実際、提示された施設は良さそうな内容ではありました。しかし給与がいくらか、どの手当があるかなどはありませんでした。
実際転職してみたところ、給与はそこそこでしたが住宅手当がありませんでした。当時、賃貸に住んでいたのでこれは痛かったです。
その前の職場では、5万円まで住宅手当があったのでね。
そしてもう一つのショックは、駐車場代を請求されたということです。
月々2,000円ほどだったと思いますが、強制的に支払わなければいけませんでした。
加えて職場の雰囲気も悪かったですね。事前に職場の見学をしなかったのも反省点です。
転職の失敗談から学ぶ成功するためのポイントについて、「介護の転職失敗談|面接に落ちた事例と成功するための5つのポイント」で詳しく解説しているのでご覧ください。
成功するための転職手順
ここでは、介護施設への転職に成功するための手順を紹介します。
職場によって働きやすさは違うことを知る
今の職場が当たり前と思っているなら、職場が変われば働きやすさは全然違うことを理解しましょう。
定時には帰らせない雰囲気の職場もあるし、職員全員がバラバラなケアをしているところもあります。
かと思うと、定時で帰れるよう配慮してくれたり、職員間で統一したケアができるようコミュニケーションがよくとれている職場もあります。
この辺は働いてみないと分からないですが、先ほどから紹介しているユニットリーダー実地研修施設であればどこもしっかりした良い職場である可能性が高いです。
職場を見に行こう
一番良いのは、あなたがユニットリーダーになって実地研修施設で実習を受けることです。
もしくは先進的に取り組んでいる実地研修施設を見学するという名目で、職員数名で見に行くのも勉強になります。
教育やケア方針がしっかりしている施設で働くとやりがいがありますし、働いていて楽しいんですよね。
もう一つの方法は、スケッターとして働きながら職場の雰囲気を探ることです。
スケッターについては、こちらの記事で詳しく解説しているのでご覧ください。
より良い職場で働いて、あなたの介護熱をもっと高められた方が人生より楽しく生きられますよ。
知りたい情報は妥協せず集める
転職に失敗しないために、転職するにあたってあなたが知っておきたい情報を書き出してみましょう。
そしてその知りたい情報について、分かる範囲でいいので埋めていきましょう。
施設のホームページからでも良いですし、転職サイトなどを利用しても良いです。
転職するにあたっては、疑問をいかに解消できるかが鍵です。
余裕をもって転職しよう
あなたが転職を考えているなら、転職までのスケジュールを決めましょう。
- いつごろ面接を受けるか
- 退職をいつ上司に伝えるか
- 引継ぎは何か月で行うか
- 有休を消化する期間
次の就職先が決まっていない状態で辞めてしまうと、焦りが生じてしまいます。
希望の転職先が、しばらく求人を募集していないかもしれません。
その結果、大して情報が得られないまま、ここでいいかと妥協して転職してしまうことになります。そうすると今と同じように不満を抱えることになり、後悔するでしょう。
資格があるとゼッタイ有利
転職するにあたって覚えておいて欲しいことは、資格があると有利ということです。
初任者研修でも介護福祉士でも良いのですが、資格がないよりあった方が絶対に有利です。
なぜなら施設側が、あなたを判断する指標になるからです。
何も資格がないと、今まで何をやっていたんですか?やる気はあるんですか?となるかもしれません。
初任者研修や実務者研修は、仕事が休みの日を利用して受講修了することができます。
また介護福祉士も実務経験3年以上という条件は、働いていれば自然と得られますよね。
介護福祉士は合格率7割程度なので、ぜひチャレンジしてみてください。
勉強法については、こちらの記事で詳しく解説しているのでご覧ください。
退職理由と志望動機
今の職場を退職する理由を明確にしておいてください。間違っても人間関係がイヤで辞めたと言ってはいけません。
面接官は、うちの施設でも人間関係が嫌になって辞めるのでは?と考えて不採用になる恐れが高くなります。
あなたが介護職以外からの転職を考えているなら、理由もまた違ってきます。
退職理由と志望動機については、「介護の退職理由と志望動機はこう伝えろ!面接でNGなフレーズも解説」で詳しく解説しているのでご覧ください。
面接時の応対
恐らくほとんどの介護施設では、面接があります。
履歴書の経歴を読み上げて下さいと言われる場合もあるので、説明できるようにしておきましょう。
施設にもよりますが、管理職がたくさんいる中で面接される場合もあります。
理事長・施設長・部長・事務長・顧問・介護課長
圧迫面接と言われるように、これだけ管理職が並ぶと面接を受けるこちらは緊張しますよね。
しかし緊張して自己アピールできないのは、あなたの人生を棒に振るようなもの。
職場によっては簡単な筆記試験を行うところもあります。
面接時については、「介護職が面接でよく聞かれる質問と回答9選」で詳しく解説しているのでご覧ください。
職務経歴書の書き方
必須ではありませんが、施設によっては職務経歴書を求められる場合があります。
難しいことはなく、これまでのあなたの経歴を書けばOKです。
職務経歴書にフォーマットはないので、自由に記載して大丈夫です。
と言っても何かフォーマットがないと書きにくいですよね。
最近は職務経歴書が同封された履歴書があるので、そちらを購入して書くと良いでしょう。
当時の勤務先での仕事内容や役職など、順に記載していきます。
職務経歴書の内容は、面接で聞かれる場合があるので説明できるようにしておいてください。
転職エージェントの使い方
一人で転職するのは不安もありますよね。
転職エージェントの良いところは、担当者がついてあなたと一緒に転職活動を進めてくれること。
あなた一人で転職先の情報をたくさん集めるのって、ものすごく大変だしそんなに多くの情報って集められないですよね?
たとえば給料や待遇のことを知りたくても、あなたから直接施設には聞きづらいですよね。
そういった気になるけどちょっと聞きづらいことは、担当者に任せて聞いてもらえるので心強いですよね。
転職エージェントの使い方については、「【無料】介護転職エージェントの使い方」で詳しく解説しているのでご覧ください。
キャリアアップやステップアップとして転職する
あなたが既に介護職として働いているなら、キャリアアップのための転職も有効です。
介護福祉士の取得を機に、より良い職場を求めて転職する方も少なくありません。
資格手当や処遇改善加算、夜勤手当の額は施設によって違います。
基本的な給与や手当の種類などはホームページなどでも確認できますが、具体的な手当の額など詳細が示されていない場合もあります。
その辺も転職エージェントの求人で確認できたりするので、よく確認して情報を得ておいてください。
介護福祉士のキャリアアップについては、「介護福祉士が今よりキャリアアップできてやりがいを感じられる職場とは?」で詳しく解説しているのでご覧ください。
あなたが働きやすい介護施設を見つけよう
以上、介護施設の転職方法|あなたに合った働きやすい施設の探し方について解説しました。
全国に数ある介護施設ですが、働きやすい施設についての情報はなかなかないと思います。
今より良い職場で働きたいと思って転職しても、失敗したらあなたの職歴に傷がついてしまいます。
働きやすい施設を探しているなら、ユニットリーダー実地研修施設がおすすめです。
いつでも募集しているわけではないので、求人を見たらチャンスを逃さないようにしましょう。
また転職するには余裕を持って、半年ぐらいのスパンで考えて行動すると失敗しにくくなります。
あなたが介護職として、より働きやすい介護施設で働けることを願っています。
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CareBreakの管理人ソフィア
当ブログでは、介護職さんの感じるモヤモヤを解消できるような情報を発信しています。