ケアの悩み

介護職のストレス|利用者に感じた時活用できる5つの対処法

介護士
介護士
介護職員ストレス溜まる…利用者さんの対応は本当に疲れるよ。同じことを何度も言われたり、怒られたり…。また明日も仕事かと思うと、気が重いな。

認知症の方の行動についイラっとしてしまうことってありますよね。

何度もコールを押すなどされると、分かってはいてもストレスが溜まります。

ストレスを感じるのは、人間として自然なこと。

それを前提にした上で、受け流したり仲間に相談したり、あなたなりの対処法を見つけて行くことでうまくストレスを解消することができます。

ソフィア
ソフィア
ストレスの解消法について、福祉職20年の私が分かりやすく解説します。

利用者さんにストレスを感じている方は、どうぞ最後までご覧ください。

アンガーマネジメントを学ぼう!

生涯学習のユーキャン

利用者にストレスを感じるのは自然なこと

ソフィア
ソフィア
初めにお伝えしたいのは、介護職員がストレスを感じるのは自然だということです。

誰だって何度も同じことを言われたり、いきなり怒鳴られたりすればイラっとします。

介護職員は聖人君主ではないですし、人間としての感情がありますよね。

だからと言って、その怒りを利用者さんに向けるのはプロとしては失格です。

利用者さんに「うるさい!」って言ったり、頭をはたく介護士がいていいわけないですよね?介護職員は介護のプロ。自分の感情をうまく調整していくことも大切なことです。

イラっとするのは人間だから自然なことだけど、その感情をうまく調整するために対処法を身につけることが介護職には必要です。

怒りをコントロールするには、後で紹介するアンガーマネジメントを学ぶことが有効です。

アンガーマネジメントは、生涯学習のユーキャンでしっかり学ぶことができます。

介護職が利用者に感じるストレス

ここでは、介護職員が利用者さんに対して感じやすいストレスについて紹介します。

  1. 同じことを言われる
  2. 何度もコールを押す
  3. 思い通りに介助できない
  4. 罵声や暴力
  5. 生理的に合わない

同じことを言われる

認知症の方で、何度も何度も同じことを繰り返し訴える方っていますよね。

ソフィア
ソフィア
忙しい時に何度も「家に帰りたいよ。お姉さん、家に帰してよ」って言われると、ついイラっとしてしまいます。
  • 立ち止まって話を聞いてあげたいけれど、他の方の介助に入らなければいけない
  • 自分一人しかいないし、ゆっくり話している時間がない

こんな葛藤を抱えたことって、一度や二度じゃないですよね。

忙しい時に同じことを言われると、気持ちも焦っているし「もういい加減にして」ってなりますね。

そして認知症の方の訴えは、終わりがない。

これをすれば落ち着くということもなかなかないですし、延々と訴えが続くのでうんざりしてしまいますよね。

何度もコールを押す

ナースコールを何度も何度も押す方っていますよね。

ソフィア
ソフィア
伺ってみると、「特に要はない」とか言われるとついイラっときてしまいます。

寂しいんですよね、きっと。

またその方のコールばかり拾っていると、他の方のコールを拾えなかったりします。

そうすると、「呼んだのに、来てくれなかった」と怒られるわけです。

かと言って、ナースコールを利用者さんの手に届かない位置におけば虐待になってしまいます。

こういった葛藤を感じている介護職さん、少なくないですよね。

思い通りに介助できない

例えばベッドから車いすへ移乗介助する場合。

利用者さんが怖がってしまって、ベッド柵につかまりうまく介助できないことってないですか?

大丈夫だよ。私がいるから安心して。

いくら声をかけても怖がってしまい、グズグズな介助をしてしまうことってあります。

ソフィア
ソフィア
安心して私に身を任せてくれればよいのにって思いますが、なかなかそう簡単にはいかないですよね。またあの人の介助かって、憂うつな気持ちになってしまいますね。

介護に向いてないと悩んでいるなら、こちらの記事で詳しく解説しているのでご覧ください。

罵声や暴力

やめてー馬鹿野郎!

激しく罵られたり、体を叩かれたり噛みつかれたりすることってありますよね。

介護職さんの腕に青あざついてることって、珍しくないです。

脳の障害などで歯止めがきかなくなったり、精神疾患を持っている利用者さんだと罵声や暴力などありますよね。

分かってはいても、毎日聞き続けるのはしんどいです。

ソフィア
ソフィア
同僚でそういった言葉を聞き続けて、涙を流しながら介助している人もいました。叩かれたり噛みつかれたりするのもきついですよね。介護職は体がいくつあっても足りません。

生理的に合わない

私たちも人間なので、生理的に合わない方っています。

介助してるとなんだか気持ち悪いとか、仕草や言葉遣いが嫌だとか色々あると思います。

反対に、利用者さん側も職員と合わないっていうことはあるでしょうね。

どうしようもないんだけど、相手を好きになろうとすればするほど嫌いになってしまうこともあります。

ソフィア
ソフィア
家に帰ってもその人のことが頭を離れなくて、疲れてしまうことってないですか。

新人さんで悩みを抱えているなら、こちらの記事で詳しく解説しているのでご覧ください。

利用者に感じるストレス5つの対処法

ここまでは利用者さんに感じやすいストレスを紹介しました。その対処法として、5つ紹介します。

  1. アンガーマネジメントを学ぶ
  2. 同じ話は受け流そう
  3. その人をよく知る
  4. 信頼できる仲間に相談しよう
  5. 仕事と割り切る

アンガーマネジメントを学ぶ

イライラをうまくコントロールするには、アンガーマネジメントが効果的です。

ソフィア
ソフィア
コロナ禍でイライラが募りやすくなっています。そんな今だからこそ注目されているのが、怒りをコントロールするアンガーマネジメント。

1970年代にアメリカで生まれたとされている怒りの感情と上手に付き合うための心理教育、心理トレーニングです。
怒らないことを目的とするのではなく、怒る必要のあることは上手に怒れ、怒る必要のないことは怒らなくて済むようになることを目標としています。
当初は犯罪者のための矯正プログラムなどとして活用されていましたが、時代の変遷とともに一般化されていきました。(日本アンガーマネジメント協会公式サイトより引用)

これまでに100万人以上が受講するなど、実績のある学びの一つです。

具体的にはこんなことが学べます。

6秒我慢

ソフィア
ソフィア
同じことを言われてイラっとした時に、つい怒りたい気持ちを6秒間待ってみてください。

6秒我慢すると、人は冷静さを取り戻すと言われています。

アンガーマネジメントでは、この6秒間をどう我慢するのかといった技法について学びます。

怒りの思考をコントロール

ルールを守れない人が許せないなど、私たちの思考には「~すべき」思考がありますよね。

アンガーマネジメントでは、自分がどういう「~すべき」を持っていて、どういう時に怒るかを知ることができます。

怒りの行動をコントロール

ある人に怒りを感じても、自分には関係ないと放っておくことでストレスもたまりにくくなりますよね。

余計なことに労力をかけないことを知れば、自分の中のエネルギーを自分が好きなことに使っていけます。

アンガーマネジメントは、生涯学習のユーキャンでしっかり学ぶことができます。

アンガーマネジメントを学ぼう!

生涯学習のユーキャン

同じ話は受け流そう

ソフィア
ソフィア
何度も何度も同じことを繰り返してくる時、まともにその訴えを聴いてしまっていませんか?

家に帰りたい、家に帰りたい。その訴えをすべて受け止めていたら、やりきれなくなりますよね。

利用者さんの言うことを受け流すこともテクニックです。

受け流すと言っても無視するということではありません。家に帰りたいと言われたら、「家に帰りたいんですね。」と繰り返す。あるいは、「帰りたいですよね。」と利用者の言うことを肯定する。これなら、ほかの人の介助をしながらでもできますよね。

利用者さんを否定せず、言葉を受け止めつつ他の方の介助もできます。

その人をよく知る

ソフィア
ソフィア
思う通りに介助できない場合は、その人をよく知ることからはじめてはどうでしょう。

移乗の時に怖がってしまう方は、何に怖がっているか把握していますか?

  • 立ち上がることが怖い
  • 体を触られるのが嫌い
  • いきなり起こされるのが怖い

どうすれば怖がらないか対応を工夫してみてください。

チームで話し合うと、一人では思いつかなかった考えが出るかもしれないですよ。

  • 移乗する前に雑談して不安を和らげる
  • 移乗することを毎回伝えて認識してもらう
  • なるべく自分でできるようにして声かけで促す

怖がる原因を探って解決できると、意外にスムーズに移乗できたりします。

信頼できる仲間に相談しよう

罵声や暴力を受けていると、一人で抱え込むと危険です。

ソフィア
ソフィア
罵声や暴力を受けて気分の良い人はいません。怖い気持ちになったら、チームで話し合って、その利用者さんのケアから外してもらうのも手です。

私も経験ありますが、利用者さんに怖さや苦手意識をもつと本当にしんどいです。

それでもなんとかしようと頑張る介護職さん多いですが、だんだん精神的に辛くなっていきます。

なので早いうちに、信頼できる仲間に相談してください。

仕事と割り切る

生理的に合わない人は対応のしようもないのですが、一つは仕事と割り切ることです。

必要最低限の関わりを行って、それ以外は関わらないようにすることもアリです。

ソフィア
ソフィア
生理的に合わない人が多数いると困りものですが、1人ぐらいならムリして関わらなくても良いと思います。

いずれ慣れてくることがあるかもしれないし、あなたが異動して関わらなくなることもあるでしょう。

それまでは仮面を被って、介護のプロとして関わっていきましょう。

ストレスを減らして長く介護を続けよう

以上、介護職が利用者に感じやすいストレスと、5つの対処法について解説しました。

ストレスを感じるのは、人間の感情として自然なことです。

だけど感情の思うがままに振る舞っていたら、介護職としての仕事ができなくなりますよね。

アンガーマネジメントを取り入れて、うまく自分の怒りをコントロールしていくことが必要です。

ただ感情をコントロールするのではなく、上手に怒ることができるのでストレスが少なくなりますよね。

あなたなりの対処法を身につけて、利用者さんに対するイライラを上手に解消していきましょう。

介護職員が抱えやすいストレスや悩みについては、こちらの記事で詳しく解説しているのでご覧ください。

http://www.shisetsu-tenshoku.com/stress-kaisho/

この記事を書いた人

CareBreakの管理人ソフィア

福祉職20年の人。転職経験あり、人間関係で病んだ過去もあります。

当ブログでは、介護職さんの感じるモヤモヤを解消できるような情報を発信しています。

詳しいプロフィールはこちらからご覧ください。

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